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株式会社オチアイネクサス

産学連携で技術開発を加速させ、
人に優しい機械システムを実現し社会に貢献したい。

創業108年の機械製造の企業、お客様のニーズに応える装置を提供し続ける企業、技術開発こそ企業が生き残れる道と考え、実践している株式会社オチアイネクサスの社長落合金光さんにお話をうかがいました。

技術屋一筋。

先代の後を継いで社長になって15年経ちます。お客様にご挨拶にうかがい帰社したら、今度の社長大丈夫かといった話があったと聞かされました。技術一筋で営業経験がなく、挨拶にうかがっても話の間がもてなくて、無言の時間が続いたのです。小さい頃から機械いじりが好きで、分解したり、組み立てて動かしたりしていました。今でもその傾向は変わりません。現場で試作品を触ったり、動かしたりしているのが大好きです。

会社は今年創業108年を迎えました。農機具の製造から始まり、発電所の鉄塔や橋梁、戦時中は高射砲の旋回装置なども手がけ、クレーン、搬送機械、自動化組み立て機械製造で現在に至っています。一品一様の機械製作が得意な会社ということでしょうか。

アイデアが冷めないうちに早く機敏に動く。

不具合の原因追求のために、必要な装置を製作したり、仕事上必要な三次元形状測定装置など、市販装置はオーバースペックだし、測定を外注すると時間がかり過ぎるというので会社で内製しました。こういう小回りがきくのが、ものづくり中小企業のいいところで、それが出来る技術力を持ち続けたいと思っています。

アイデアを思いついて製作するのに、図面にしてからでは時間がかかり遅すぎるので、ポンチ絵を描けば試作できるようにしました。それのできる優秀な人材が社内にいましたので、専属で担当してもらっています。3~4カ月もかかっていた試作が、数週間で出来るようになりました。中小企業が生き残るためには、小回りがきくこと、機敏に対処できることだと思います。

実績のあがる産学連携はうれしい。

中小企業ですから、技術・人材全てを自社で用意できません。大学から色々と教えてもらい、ポテンシャルを高めることは、生き残るうえで必須と考えています。私のところは、ものを製作するのは得意ですが、基本メカニズムは何か、不具合の原因解析、新しい情報などでは、大学に大きく依存しています。今でも、学会に出掛けたり、専門誌に目を通したりして探し、大学の先生のところに出向いて話を聞かせてもらいます。

豊橋技術科学大学とは、学生の工場実習先として登録してもらい、学生が実習に来ます。その際、企業ではなかなか出来ない基礎的解析などやってもらうことがあります。とても重宝しています。その他にも、不具合調査で基本から解析する必要がある場合や、制御システムを設計する際、PID制御の基本についてや、そのためのプログラムの構成等、先生に色々と指導してもらい進めることがあります。大学の持っている知見・技術は、原理原則を基本にしてその裏づけの基に成り立っていますから強いですね。頼りになります。一般論で行くのではなく、開発中の案件等で生じた具体的な課題・問題を持っていくので、先生のほうも対応がし易いというのがあるのでしょうか。

今日あるのは過去の蓄積。

技術の蓄積・伝承ということで、こだわっていることが二つあります。一つは、図面が宝との認識です。そのため、創業以来の図面は全部残してあります。現在では、パソコンの中に簡単に残せ、簡単に取り出しが出来、しかも場所もとりませんが、昔の図面はそれが出来ません。もうひとつは、失敗事例は大事な財産との考えから、全て報告書にして残しています。何故か大半は、私が書いたものですが。現在、その報告書は8500件程あります。1万件を目指しています。早く達成したいなと思っています。なんか不具合を奨励するみたいで、矛盾するようですが、失敗を恐れないで仕事をしてもらいたい、失敗についても原因を追究する習慣を身に付けてもらいたいということです。こういう地道な活動が、個々人のポテンシャルアップにつながり、開発期間の短縮や新たな技術アイデア創出につながっていくものと確信しています。

未来に向けた先行投資の産学連携。

財団の研究会に参加して、パワーアシストの介護機器応用の勉強をさせてもらっています。将来、介護関連の製品につなげられたらという思いで参加しました。座長の先生とは、会社の仕事や学生の実習等で懇意にしてもらっています。介護関連への関心は、母が近所の方と話をしている際、寝たきりの人の介護が大変で、落合さんの会社で装置を作ったら、真っ先に買いますよと言われたのがきっかけでした。パワーアシスト、搬送装置、自動組付システム等を手がけていますので、これをベースにして介護関連の機器を開発し、社会に貢献できたらと思っています。機械の動きや制御法は勿論、人間の動きや機械との協調、使い易さの解析については大学との連携が必要です。そのための勉強、先生とのつながり、ネットワーク作りをしたいと考えています。文字通り、大学の知に期待しています。私のところでは、得意の装置試作で応えたいと思っています。産と学の得意な技術・知恵どおしが連携して力を発揮できるんだと思います。

会社概要(取材当時)
  • 社名:株式会社オチアイネクサス
  • 創業:明治33年
  • 法人設立:昭和34年
  • 資本金:4800万円
  • 代表取締役社長:落合金光
  • 従業員数:100名
  • 事業内容:自動搬送装置、自動移載装置、自動ストック装置、自動組付装置、組立補助装置などの設計・製作・据付 
  • 本社:愛知県岡崎市真福寺町字深山1番地1  TEL.(0564)45-6633