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日本メナード化粧品株式会社

ワンランク上の上質をもたらす研究開発、
美しさと健康の喜び、生活における満足感の提供。

立冬間近の晩秋のある昼下がり、名古屋市営地下鉄の庄内通に近い日本メナード化粧品株式会社総合研究所を訪問し、同社の研究技術を統括する中田悟専務取締役にお話を伺いました。同社は、化粧品及び医薬部外品等の研究開発と製造販売のほか、小牧市のメナード美術館や三重県青山高原のリゾートエリア等、多角的な事業に取り組んでいます。

創業事始

当社は、昭和34年に化粧品メーカーとして名古屋市西区に誕生しました。当初は美顔水など数種の化粧品の製造販売でしたが、順次、製品の種類を増加させ、総合化粧品メーカーへと発展する一方、昭和40年代に美容室やエステティックサロン事業を開始し、美的生活提案を通して社会に貢献することに取り組んできました。現状では化粧品事業が全体の9割を占める状況ではありますが、昭和50年代からリゾート事業、昭和60年代から美術館、また近年では、健康食品やインナーウェアといった事業にも力を注いでおり、化粧品の枠を超えて顧客へ心の豊かさや安らぎを提供できる企業を目指しています。

基幹となる技術は...

創業時から、顧客に満足いただける化粧品をつくるには研究が重要であると考え、一貫して、皮膚の研究、新素材開発、製剤プロセス開発、有効性評価等の技術向上に努めて参りました。特に、生薬における霊芝(マンネンタケ科のキノコ)やコラーゲンの研究は30年以上も継続しています。こうした研究の成果として、霊芝には、皮膚の線維芽細胞におけるDNA損傷修復効果や、美肌に関係のあるエストロゲン(女性ホルモン)受容体の紫外線損傷の軽減効果があることを、また自社開発したコラーゲンには、線維芽細胞のコラーゲン線維生成を高める効果を見出し、化粧品に応用して顧客に提供してきました。
また、再生医療の分野で近年注目を集めている幹細胞については、当社では7年以上前から研究を始めており、加齢に伴う皮膚の幹細胞の変化と皮膚老化についての関係を究明して、自社のエイジングケア化粧品を実現しています。

一方、メイクアップ化粧品に使用される機能性粉体については、ナノ噴霧プロセスを用いてシリカ被覆酸化チタンを中空微粒子化することで、滑らかな使用感と高い紫外線防御機能を有するパウダーの開発を実現しました。また、絹雲母表面に微粒子酸化チタンを均一分布させることで、可視光透過による美しい光沢がありながら、高い紫外線防御効果を有するパウダーも実用化しています。さらに、粉体に撥水撥油性を持たせる表面処理剤として、環境負荷が低い上、親水基を有する低炭素含フッ素化合物を採用することで、汗や皮脂に強いだけでなく、肌のうるおい効果も備えた高機能ファンデーションを実現しました。

高い顧客満足度を得るためには...

当社では、訪問販売の形態を採用しており、全国で1万店を超える代行店、9万人を超えるメナードレディが活動しています。訪問販売の大きなメリットは、顧客の肌の状態や好みに合った化粧品を提案し、その正しい使い方を的確にアドバイスすることができることです。また、顧客からの意見をスピーディに製品に反映させるためにも、こうしたface to faceの販売システムを十分に機能させることが、顧客満足度の向上に寄与するものと考えています。そのためには、代行店とメナードレディが美容のプロとしての知識と技術を備えていることが大切であるため、多くの研修・教育の場を設けています。

なお、代行店とは契約を結んで、美しさのアドバイスとともに当社の商品を顧客に届ける役割を担っていただいています。また、近年はフェイシャルエステシステムを導入した新しい「サロン型」店舗が増加し、顧客との間に新しい接点が増えている状況です。

また当社では、基礎化粧品からメイクアップ化粧品、ヘヤーケア化粧品、ボディケア化粧品、フレグランス、男性化粧品、さらには健康食品等、約1200種の優れた品質と高い安全性を備えた製品を用意して、顧客の様々なニーズに応えられる体制を整えています。

さらなる研究開発の推進のために...

当社は約100人の研究員を擁して研究開発を進めていますが、関係分野の科学技術の進歩は急速で、外部の研究機関との連携協力による技術開発も不可欠と考え、共同研究等を行っています。前述の機能性粉体の製造技術は、独立行政法人産業技術総合研究所や粉体メーカーと共同研究を実施して開発したものです。また、幹細胞研究については、藤田保健衛生大学に寄附講座「応用細胞再生医学講座」を設けており、皮膚の疾病予防や治療技術の発展に貢献していきたいと考えています。

その一方で当社では、国内外での学会発表や特許などの知的所有権の取得にも積極的に取り組み、アクティブな研究活動の推進を心がけています。

化粧品事業の海外戦略としては...

当社では現在、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、アジアを中心に世界28ヶ国に販売拠点を有するほか、中国とマレーシアに生産拠点を有しています。なお中国においては、以前から中国向けに抗老化成分を配合したエイジングケア化粧品を開発しており、国の事情により訪問販売が禁止であることから、百貨店や化粧品専門店等で販売しています。
今後はより一層、当社の製品を世界の人々に使用していただけるよう、海外での販売にも力を入れ、販売拠点を拡充していく予定です。

活力ある企業を実践するためには...

当社では、科学的エビデンスに基づいて研究開発を進めており、今後も得意とする肌の抗老化や美白などのスキンケア化粧品、美しさを演出するメイクアップ化粧品の開発について、より一層の研究技術の向上を図っていきたいと考えています。また、美肌効果を持った健康食品の開発にも注力し、内面からの美のサポートも積極的に提案していく計画です。

現在、再生医療の分野においては幹細胞の研究が注目を集めていますが、当社においても、皮膚の幹細胞の研究は、今後も特に力を入れて推進し、皮膚の生理や老化を解明して、より有効性の高い化粧品の開発に役立てていきたいと考えています。

総合研究所の1階には広い展示スペースを設け、最近、国際会議で発表したポスターや、これまでに製品に応用してきた数々の研究成果が展示されており、研究開発型企業として、研究技術力の強い自信が覗えました。ご案内をいただいた山田主幹研究員に感謝します。

会社概要(取材当時)
  • 社名:日本メナード化粧品株式会社
  • 創業:1959年11月17日
  • 資本金:7,422万円
  • 代表取締役社長:野々川 純一
  • 従業員:1,130名
  • 事業内容:化粧品及び医薬部外品、健康食品等の研究開発、製造販売
  • 本社:名古屋市中区丸の内3-18-15 TEL(052)961-3181