Aichi Science and Technology Foundation

​新着情報詳細

令和3年度「共同研究推進事業」の実施課題が決まりました。過去の研究成果と併せて公開します。

(1)令和3年度「共同研究推進事業」実施課題


繊維強化樹脂を用いた次世代医療機器の開発

統括研究者

名城大学 理工学部・准教授 仙場淳彦

共同研究機関

名城大学、豊光産業株式会社

研究期間

令和3~4年度

研究開発の要約

外科手術等に用いる医療機器の軽量化と適切な剛性設計は、外科医の長時間の手術負担を軽減する。これらの機器は、これまでステンレス製が主流であった。近年では、アルミ合金製のものも販売されているが、樹脂系材料を用いるものは少ない。本研究開発では、繊維強化樹脂を主たる材料として用いて軽量化を図るため、同材料を用いる上での設計製造技術課題の克服を目的とし、形状と材料配置の最適化を行う。特に、実用化レベルの成形が可能で、かつ、実際に手術で利用できる従来品と同等の剛性と操作性の確保を図るとともに、高いX線透過性を付与でき、手術中のレントゲン撮影等の人体へのX線被爆量を軽減し、鮮明な画像撮影にも貢献することを目指す。これらの最適化には、有限要素解析と数値最適化理論を用いる。試作モデルの剛性や操作性に関しては、曲げ試験等による実験的検証と外科医の協力の下、感性評価等を実施し、実用化に向けた開発を進める。


新規機能性材料による電池フリーワイヤレスセンサーの開発

統括研究者

名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 准教授 岩本悠宏

共同研究機関

名古屋工業大学、株式会社イノアックコーポレーション、BASF INOACポリウレタン株式会社

研究期間

令和3~4年度

研究開発の要約

IoT社会の実現には,1次電池に依存しない様々な環境に適応・特化した電池フリーワイヤレスセンサーの普及が不可欠である。本研究開発では,これまで未開拓の環境であった大変位・高荷重・超低振動環境に適応した電池フリーワイヤレスセンサーを開発する。本技術シーズは,「大変形する永久磁石」である。機械的特性が非常に優れた発泡ウレタンエラストマー(耐荷重性~20kN,圧縮率~70%)に硬質磁性微粒子(例えば,ネオジム)を安定分散させ,着磁することで,永久磁石化した発泡ウレタンの作製が可能となる。

この新規機能性材料は,変形によりその磁気特性が変化する逆磁歪効果を有しており,電磁誘導の原理により,超低振動数(~5Hz)での環境振動発電のほか,力や変位などの測定も可能である。

本研究開発では,その発電メカニズムの解明と最適化,試作機の実装・検証を通して,本技術の有用性と新規電池フリーワイヤレスセンサーの実用化を目指すものである。


遺伝子検査の可能な血液中循環がん細胞検出装置の開発

統括研究者

名古屋大学 大学院医学研究科消化器外科学 講師 神田光郎

共同研究機関

名古屋大学、マルヤス工業株式会社

研究期間

令和2~3年度

研究開発の要約

 がんゲノム医療の進展に伴い、血液中循環がん細胞(CTC)や循環腫瘍DNA(ctDNA)などのLiquid Biopsy は臓器生検に比べて血液から低侵襲かつ繰り返し行える診断ツールとしてその臨床的重要性が増している。ctDNA による遺伝子検査は一部のがんでは既に保険適応になっているのに対し、CTC はctDNA にない細胞としての優位性を有しているものの、その希少性とマーカー発現の多様性ゆえ、CTC検出とその遺伝子検査は未だ臨床実装には至っていない。

 本研究では、上記課題を克服する方法として、形態情報を加えた免疫細胞診としてCTC を明視野、光学顕微鏡で検出でき、かつ遺伝子検査まで行える全く新しい、しかも簡便、低コストな自動CTC分離・標本作成装置を開発、臨床試験で臨床データを蓄積し、将来的には市中病院の臨床検査室でも使用可能なCTC検出装置(システム)として事業化を目指す。


三次元フォトリソグラフィ加工技術の開発

統括研究者

豊田工業大学 大学院工学研究科 教授 佐々木実

共同研究機関

豊田工業大学、株式会社アイセロ

研究期間

令和2~3年度

研究開発の要約

私たちが研究開発をしてきた三次元フォトリソグラフィ技術は、機械部品の立体に適用できる。LSIの工業生産を可能にしてきた多点を同時に加工できる長所は、平面基板にのみ有効であったが、立体の精密機械にも適用できつつある。水溶性ポリマーのPVA膜付きシートをプロセスに導入したことがポイントである。

研究室レベルの試作で有望な結果を得てきたが、質を高めて高付加価値モノづくりのニーズに答える。PVAは洗濯糊に利用される、安価な材料である。リソグラフィ応用に答えるには、プロセス技術と共に、材料特性を改善すべき段階に達している。

材料開発と合わせて、小片基板(例えば、高価なGaN基板を使う電子デバイス開発用)向けレジスト膜貼付け器具を確立する。

更に、立体形状を持つ機械部品への表面機能の融合を実現する。ロボットハンドの指に入る小型・高精度モータむけエンコーダ金属スケールと、電気自動車むけ防霜構造付き熱交換器フィン材に取り組む。



(2)終了課題の研究成果

令和元年ー2年度実施
平成30 ― 31年度実施
平成29 ― 30年度実施
平成28 ― 29年度実施

関連記事

すべて表示

「トヨタ生産方式」に代表される日本の製造現場で培われた高度な生産管理手法をベースに、IoTを活用した現場改善の「7つのムダ」排除の手法を解説し、実際の改善事例を工場見学により現地現物で確認するとともに、工場IoT構築において重要となるPLCからのデータ収集をITツール(ラズベリーパイ)により開発する流れを体験実習していただきます。本セミナーは下記の3回に分けて実施します。 【第1回】 開催日時:令

令和4年度「共同研究推進事業」では、以下の4件を実施します。 新しい信号解析法ARSを用いた工具予兆保全システムの開発 統括研究者 愛知県立大学 情報科学部 准教授 神谷幸宏 共同研究機関 愛知県立大学、株式会社常盤製作所 研究期間 令和4~5年度 研究開発の要約 本研究は,愛知県立大学で開発された,時間・周波数で高い分解能を持つ新しい信号解析法ARSを用いて工具の予兆保全システムの確立を目指す。

一部の研究会ではメンバーを公募しています。 研究会の一覧よりご確認のうえ、専用フォームへ入力いただくと事務局より参画の可否をお知らせします。 令和4年度研究会テーマ一覧(活動期間:令和4~5年度) https://www.astf.or.jp/post/ken-topic3 令和3年度研究会テーマ一覧(活動期間:令和3~4年度) https://www.astf.or.jp/post/ken-to