top of page

Aichi Science and Technology Foundation

​新着情報詳細

令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(企業ニーズ型)」で実施する研究開発課題が決まりました。

令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(企業ニーズ型)」では、下記の研究開発課題を実施します。(4件)

スズ含有廃液・スラッジからのスズリサイクル事業

代表研究者

  八熊鍍金工業株式会社 代表取締役 加藤 義憲

シーズ提供者(大学等)

  奈良工業高等専門学校

研究開発の要約

 持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み、環境問題への意識の高まりから、リサイクルへの関心が高まっている。半導体等をめっきする際に生じる廃液やスラッジにはスズやニッケルといった有価金属を多量に含んでいるものの、それらの分離・回収・再資源化技術は確立されておらず、ほとんど再生利用されることなく産業廃棄物として処理されている。当社は愛知県循環型社会形成推進事業費補助金の助成を受けて、スズめっき廃液やガラスメーカーから排出された塩化スズスラッジ等、スズ含有廃液やスズ含有スラッジを酸溶解した液から、スズを分離・回収・再資源化する目的で、キャリア式スズ回収装置を新たに設置した。この装置を用いてイオン交換/キレート樹脂を用いた吸着技術、不溶性電極を用いた電解処理による金属精錬技術、スズ還元処理技術を組み合わせることにより、高純度のスズを高効率に回収するリサイクル事業を行う。

水素工業炉を用いた常滑焼焼成の実証研究

代表研究者

  株式会社INUI 取締役 大野 大輔

シーズ提供者(大学等)

  あいち産業科学技術総合センター 常滑窯業試験場

研究開発の要約

 陶磁器製造の焼成工程では、重油やプロパンガス、ブタンガスを燃料として1000℃を超える高温での焼成が必要とされており、多量の二酸化炭素が発生する現状となっている。

 一方で、愛知県の常滑窯業試験場に整備された水素工業炉は、水素ガスを燃料とした焼成炉であり、焼成時に二酸化炭素を排出せず水しか発生しないという特徴を持つ。

 本研究では、脱炭素社会実現の一選択肢として、今後の需要が見込まれる水素工業炉を用いて、地場産業である常滑焼の陶磁器用坏土の焼成を行い、従来技術による焼成品と同程度の物性値を持つ焼成体を得ることを目的とする。加えて、新しい常滑焼製品の開発を目指して、水素工業炉の特徴である高温水蒸気を利用して、製品本体を成す素地土だけでなく、加飾を担う化粧土、釉薬なども視野に入れて新規の意匠性付与の可能性を探索する。

新しい表面処理技術による高速車両向けアルミニウム合金溶接構造物の軽量化

代表研究者

  株式会社成田製作所 代表取締役社長 成田 秀一

シーズ提供者(大学等)

  大阪大学

研究開発の要約

 当社は輸送機器向けの溶接構造物を製造しており、軽量化のためアルミニウム合金を導入してきたが、溶接による強度低下が課題となっている。本研究開発では、金属の疲労特性を改善するレーザーピーニング(LP)の適用を検討する。従来のLPは処理時間が長く複雑形状への適用が困難であったが、大阪大学は超小型レーザーをロボットに搭載したフレキシブルなLP装置を開発した実績がある。そのシーズを活用し、レーザーの高出力化と幅広照射技術による処理速度の向上、ロボット式LP装置の溶接構造物への適用の可能性を確認する。将来的には、ロボットによる自動LP装置の開発により、製品の大幅な軽量化を図る。また、溶接工程とLP施工に関するロボットの作業データを共通化することで、LP施工データの作成効率を高める。これらの取り組みにより、中小企業における技能継承や人材育成の課題に対応し、DXの推進を通じて熟練工不足への備えを強化する。

CYPHONICによるマルチ通信環境下でのロボット運用最適化

代表研究者

  知多メディアスネットワーク株式会社 技術サービス部 技術課 稲垣 良樹

シーズ提供者(大学等)

  名城大学

研究開発の要約

 弊社では公園管理にかかる負担やコストの削減を目的として、ローカル5G通信とロボットを活用した公園内の見回りや遠隔樹木診断に取り組んでいる。しかし、ローカル5Gの電波が届かないエリアも存在するため、Wi-FiやLTEなど複数の通信規格をシームレスに切り替えられれば、より広範囲での活用が可能となる。本研究では、名城大学と愛知工業大学が開発する「CYPHONIC」技術を活用し、複数の通信規格を切り替えながらも、ロボットとの通信が途切れることなくスムーズに継続できるかを検証する。CYPHONICは、端末同士が直接かつセキュアに通信を行える技術であり、ドローンやコネクテッドカーなどの移動体通信にも有効とされている。本研究により、移動型ロボットの社会実装の加速が期待される。

関連記事

すべて表示
令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(大学シーズ型)」で実施する研究開発課題が決まりました。

令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(大学シーズ型)」では、下記の研究開発課題を実施します。(4件) マイクロ波加熱を利用したカーボンニュートラルHYBRID加熱装置の開発 代表研究者   中部大学 工学部 准教授 樫村京一郎 ニーズ提供企業   株式会社ナリタテクノ...

 
 
令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(共同研究型)」で実施する研究開発課題が決まりました。

令和7年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(共同研究型)」では、下記の研究開発課題を実施します。(4件) 複数の搬送ロボット及び自動運転車両の階層化最適制御理論による協調制御の研究 (新規採択課題) 統括研究者   原田車両設計株式会社 代表取締役 原田 久光 共同研究機関...

 
 
bottom of page