令和8年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(企業ニーズ型)」で実施する研究開発課題が決まりました。
令和8年度「産学協創チャレンジ研究開発事業(企業ニーズ型)」では、下記の研究開発課題を実施します。(2件)
染色・脱色工程を不要とするファインセラミックスのAI外観検査技術の開発
代表研究者
株式会社エージック 技術開発部 部長 戸田 仁
シーズ提供者(大学等)
中部大学
研究開発の要約
本研究では、ファインセラミックス製品の微細クラック等の欠陥と寸法不具合を、染色工程に依存せず高精度に検出するAI外観・寸法検査システムを開発する。現状では、月産約1,700万個を約125人の検査員が目視検査しているが、熟練者の確保が困難である。特に円柱状φ15×15t製品は端面形状が複雑で、全不良率が6.8%と高い。また、染色時のハンドリングや、出荷前に800℃で脱色焼成する工程でカケ等の二次不良が発生し、不良率のうち約5.8%が焼成工程以降に生じている。従来の暗視野青色照明のみでは微細欠陥の検出が難しく、AI判定も目視精度に及ばない。そこで、照明位置を変えた複数画像の差分処理により欠陥を強調し、AIで異常度を定量化することで、不良検出率98%以上を目指す。さらに、詳細な寸法不具合も検出し、染色・脱色工程の削減、不良低減、検査省人化を実現する。
飲料無人提供システムのための静電吸着ソフトグリッパ技術開発
代表研究者
株式会社SmartOne 代表取締役 林 賢一
シーズ提供者(大学等)
豊橋技術科学大学
研究開発の要約
株式会社SmartOneで開発中の飲料無人提供システム”SmartROBOX”は、注文から飲料提供までを二台のロボットアームにより自動で行う。イベント会場や公共施設での活躍が見込まれる中で、提供されるあらゆる飲料に対応するために、ワイングラスや紙コップ、カクテル用のマドラー、コースターなど様々な対象の把持が必要となる。特に、グラスだけでなく紙コップ等の柔軟容器を変形させずに飲料を注ぐなど、形状、材質、剛性が異なる対象を把持できる汎用的なグリッパは存在しない。そこで、豊橋技術科学大学との共同研究により、静電吸着とFinRayグリッパを組み合わせた世界初のソフトグリッパの開発を行う。静電吸着は静電気力により安定した物体の把持を可能にし、またFinRayグリッパは柔軟物体も把持することができる。さらに、薄型柔軟のIPMCセンサを埋め込むことで、把持状態の推定を可能にする。そして本技術をSmartROBOXに適用することで、飲料提供の無人化を実現する。

